当社グループの元従業員による不正行為についての
調査結果、再発防止策等に関するお知らせ
(中間報告)
当社は、2026年9月15日付「当社グループの従業員による不正行為に関するお詫びとお知らせ」にて公表いたしました事案について、2026年9月30日付で設置した「外部有識者による諮問委員会」からの意見提供を受けながら、事実に関する調査、類似事案の有無に関する調査、発生原因の分析等を進めてまいりました。
これらの調査および分析の結果を踏まえ、本日開催の取締役会において、再発防止に向けた各種施策を決議いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
当社グループは、今回策定いたしました再発防止策を着実に実施し、皆さまからの信頼回復に努めてまいります。現在も確認中の事項につきましては、判明次第速やかに開示いたします。
お客さまをはじめ、株主・投資家の皆さま、お取引先さま、および関係者の皆さまに、多大なるご迷惑とご心配をおかけしておりますことを、あらためて深くお詫び申し上げます。
1.本件不正行為の概要と組織的関与等の有無に関する調査結果
(1)本件不正行為の概要
本件不正行為は、当社グループの元従業員1名が、業務上の立場を利用し、委託元のお客さま1法人が所有する事務関連備品等を無断で持ち出し、買取業者へ売却していたというものです。
調査の結果、当該元従業員が約10年間にわたる本件不正行為により領収した代金の総額は約128百万円であることが判明いたしました。
当社は、お客さまに発生した損害総額に関する調査を継続するとともに、お客さまに対する賠償その他の必要な対応について、責任をもって進めてまいります。
(2)本件不正行為における組織的関与等の有無
本件不正行為に対する組織的関与および他の役職員の関与は確認されませんでした。また、当該元従業員により、お客さまおよびその関係者の個人情報やその他の情報資産が第三者に提供され、または売却された事実も確認されませんでした。
2.類似事案の有無に関する全社緊急調査の概要と調査結果
(1)全社緊急調査の概要
当社グループは、本件不正行為が内部通報により発覚した後直ちに、類似事案発生の可能性が非常に高いと思われる10の事業場について緊急調査を実施いたしました。
また、2026年9月8日から、本件不正行為と同様の事案およびその他の業務上のリスクの有無を確認するため、319の全事業場、1,951名の従業員を対象にリスク管理調査を実施いたしました。
全対象者からの回答結果をもとにリスクのスクリーニングを行い、下記2区分の事業場について現地調査を実施いたしました。
- ①本事案と同様の事務関連備品を扱う業務において問題発生の可能性がある事業場
- ②業務情報データ、IT機器・記録媒体、会社貸与備品、金品類等を扱う業務において問題発生の可能性がある事業場
(2)類似事案の有無に関する調査結果
調査の結果、いずれの事業場においても、本事案と同様の不正行為の発生が疑われる兆候および重大な管理上の問題は確認されませんでした。
管理面や運用面における改善が望ましい事項については、お取引先さまと必要な対応を協議のうえ、管理体制および業務運営のさらなる強化に向けた施策を実施してまいります。
3.本件不正行為の発生原因の分析
当社は、「不正のトライアングル」の考え方をもとに、本事案の発生原因を分析いたしました。その結果、物品管理、職務分掌、相互牽制、モニタリング等、当社グループの業務管理体制の一部に不備があり、不正行為の「機会」を断つことができなかったことが、本件不正行為の発生を防止できなかったことの主な原因であると判断いたしました。
4.再発防止に向けた取組み
(1)再発防止策の策定
当社グループは従前より、添付の表に示すとおり、不正行為の防止およびコンプライアンス意識の向上に取り組んでまいりました。こうした取組みを講じてきたにもかかわらず本件不正行為を防止できなかったことは、重大な経営課題であると認識しております。
そこで、当社は「不正のトライアングル」の考え方に基づく原因分析の結果を踏まえ、従来の管理方法を前提とすることなく、関連する業務プロセスおよび内部統制の実効性を改めて検証するとともに、今後新たな不正行為の「機会」を生まないよう、以下の再発防止策を策定いたしました。
- ①お客さま所有物・物品等の資産管理および在庫管理の強化
(管理フローにおける記録・承認の連続性の担保) - ②不正機会を生みやすい業務環境の改善
(不正に至る可能性を生む動機と機会の交錯の回避、相互牽制の強化、
長期同一業務従事者のローテーション厳格化) - ③異常検知・監督機能の強化
(業務リスク管理部による検査、現場往査時の監査強化) - ④体制・ガバナンスの強化
(教育・内部通報制度の実効性向上、経営による本再発防止策の定期的なモニタリング)
さらに、AIを利用したリスク管理システムも導入いたします。
(2)業務リスク管理部の設置
上記再発防止策の実施は、2026年9月15日付で新設した業務リスク管理部が主導いたします。
同部が、顧客資産を取り扱う受託業務における資産管理体制等の不備・不正リスクを評価・分析し、不正リスクの高い業務や拠点のモニタリング、現場の抜き打ち検査および是正指示を行うことで、再発防止および業務管理体制のさらなる強化に取り組んでまいります。
5.外部有識者による諮問委員会の活動状況
当社は、原因分析および再発防止策の客観性・透明性をよりいっそう高めることを目的として、2026年9月30日付で外部有識者による諮問委員会を設置しております。
(1)本委員会の開催日
- ・10月7日 (水)
- ・10月13日 (火)
- ・10月15日 (木)
(2)本委員会における取扱い事項
- ・本件不正行為に関する被害額算定および金額の合理性
- ・本件不正行為への組織的関与の有無
- ・原因分析および再発防止策の妥当性および十分性
- ・経営責任に関する判断の妥当性
当社は本委員会から専門的な意見の提供を受けながら、事実関係の解明と責任の明確化を図るとともに、再発防止策を策定し、確実な実行を進めております。
6.当社グループ連結業績に与える影響
本件が過年度および当期の当社グループ連結業績に与える影響につきましては、引き続き算定を進めております。
今後、業績予想の修正やその他の開示すべき事項が発生した場合には、速やかにお知らせいたします。
7.経営責任
当社取締役会および経営陣は、本件不正行為を未然に防止または早期に発見することができず、お客さまをはじめ、株主・投資家の皆さま、お取引先さま、および関係者の皆さまに、多大なるご迷惑とご心配をおかけしたことを、極めて重く受け止めております。
経営責任につきましては、本件不正行為が当社グループ連結業績に与える影響の確定後、結果責任として厳粛に判断いたします。なお、その内容につきましては、決定次第速やかにお知らせいたします。
・内部統制およびコンプライアンスに関する従前からの取組み
※表は横にスクロールしてご覧いただけます。
| 項目 | No. | 施策・活動名 | 目的・主な内容 | 実施状況 | 対象 |
|---|---|---|---|---|---|
| 内部統制 | 1 | 内部統制報告制度 (J-SOX) | 財務報告の信頼性確保に向けた内部統制の整備・運用・評価および改善 | 継続実施 | グループ全体 |
| 2 | 内部通報制度 | 不正行為の早期発見・是正に向けた社内外通報窓口の設置・運用 | 常設 | グループ全従業員・関係者 | |
| 3 | リスク管理委員会 | 全社的なリスク評価、対応方針の審議およびモニタリング | 年2回 および 随時 | グループ全体 | |
| 4 | 経営監査 | 業務の適正性・有効性の確保に向けた業務監査、改善提言およびフォローアップ | 継続実施 | グループ全体 | |
| 教育・研修 | 5 | コンプライアンス CSR勉強会 | 法令遵守意識の向上および不正行為の未然防止に向けた、コンプライアンス、内部統制、情報セキュリティ等に関する教育 | 年2回 | グループ全従業員・パートナー社員 |
| 6 | 管理職研修 (人的資源管理) | 適切なマネジメントの実践に向けた、人事評価、人材育成、ハラスメント防止等に関する教育 | 昇進時等 | 対象となるグループ会社の管理職 | |
| 7 | 新入社員コンプライアンス研修 (中途採用含む) | 新たに当社グループの従業員となった者に対する、コンプライアンス意識の向上に向けた教育 | 入社時 | 当社グループに入社した全従業員 | |
| 8 | ハラスメント研修 | 健全な職場環境の維持・向上に向けたハラスメント防止教育 | 適宜実施 | グループ全従業員・管理職 | |
| コミュニケーションの促進・ 職場環境整備 | 9 | ストレスチェック | 従業員の心身の健康維持に向けたストレス調査および集団分析による職場環境改善 | 年1回 | グループ全従業員 |
| 10 | IDサロン (社員交流会) | 従業員間の関係構築と相互理解の促進 | 月1回 | グループ全従業員 | |
| 11 | 社長会話集会 | オープンで透明性の高いコミュニケーションを促進する企業風土の醸成 | 年6回 以上 | グループ全従業員 | |
| 12 | タウンミーティング | 経営層との直接会話による従業員エンゲージメントの向上 | 適宜実施 | グループ全従業員 |


